狼×天然SS【文庫化記念】



舜は黄色いワンピースを手にとり、『試着してみれば?』と言った。



『試着してみれば?』と聞かれたからには試着してみないといけないから、


あたしは近くにいた店員さんを呼んで、試着室で黄色いワンピースを試着することにした。



今日着てきたフリルのついたキャミソールと1番気に入ってるジーパンを脱いで、ワンピースを着た。



案外着てみると、最初見たときは黄色くて派手だなって思ってたワンピースが、


淡い黄色だからか、清楚な感じに見えて、そんなに派手には見えない。



試着室にある全身鏡に写る黄色いワンピースを着てる自分を見て、少しびっくりした。



……これ……あたし?



あまりにもこの黄色いワンピースが似合ってる自分が目の前にいて、びっくりした。



こんなにも似合ってるワンピースを今までに着たことがないってくらい似合ってるこのワンピース。



たまたま目立ってて目に入ったから指差しただけなのに………。



数秒だけ、全身鏡に写る自分を眺めていた。



.
< 7 / 13 >

この作品をシェア

pagetop