*+サクラの二人+*

腹立たしいくらいの晴天の下
ふわぁっと吹く風は
春の訪れを知らせている。


鮮やかに咲いた桜に風が吹いて
花びらが舞い上がる。

思わず見とれてしまう自分がいて。

木の下で苦笑してしまう。


そして見上げて思う。

綺麗だな、と。



ふと視線を感じて

後ろを見ると

女が2人・・・?

一人がこっちを見てた気がするけどな。

気のせいだ。

自意識過剰だ。



大量の桜吹雪の中

春の国のような幻想の場所から

チャイムの音で現実に引き戻される。


・・・興ざめだ



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