初恋物語
『……慎一ごめん……。』  
ウチはとりあえず、 
慎一に謝った。 
  
  
『……なんでお前が謝るんだよ…。悪いのは…俺だし…』 
  
  
慎一がやっと口を開いた。  
  
  
『…慎一は悪くないよ!ウチのこと心配してくれてるんだよね。なのに、ウチが泣いた理由を話さないから……。』   

   
  
ウチは思ってることをそのまま慎一に言った。 
  
  
  
  
  
『……泣いた理由…教えてくれない…のか?』 
  
慎一がウチを見て言った。   
  
『…ごめん。』
  
ウチは下をむいて謝った。  
  
『……俺じゃ頼りにならね…‐もんな(笑)』 
  
  
慎一が苦笑いしながら言った。 
  
    
『慎一は頼りにしてる。でもこのことは、思い出したくないっていうのかな‐…。』 
  
『……わかった。じゃあ言えるようになったら言えよ…?』 
  
  
慎一はウチを見た。 
  
『うん。わかった!』
ウチは笑顔で言った。 
『…でもさっきの慎一は怖かったなー(笑)』 
    
  
『ごめん…。』
慎一が謝った。 
  
  
  
『いいよ☆ウチのことを思って言ってくれたんでしょ?ありがとー☆』 
  
『おう。』
 
  
『…でもさぁ、なんであんなに怒ってたの?』
ウチは気になってることを聞いてみた。 
  
  
『…え?』 
  
  
『…なんか慎一ってウチと光輝が喋ってると機嫌悪くなるし……。どうして?』   
  
ウチは聞いてみた。  
  
  
  
『…どうしてって…お前…それはー…』 
  
慎一がどもっている。 
  
  
『もしかしてウチのこと好きとか!?(笑)なーんちゃって☆』 
  
ウチは冗談で言ってみた。 
  
  
  
慎一の顔が赤くなっていく。 
  
  
  
『慎一?』
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