初恋物語
『あっ、おったぁー☆由希ちゃん!ちょっとこっち来てー!』 
  
  
光輝がウチを呼んだ。  
  
その瞬間女の子達が一斉にウチを見た。 
  
  
  
『……わっわかったぁ!今行くから!』
  
ウチは慌てて返事をした。  
  
  
『がんばってね☆』
そう、加奈がウチにコソっと言った。 
  
  
ウチは『うん!』 
と返事した。 
  
  
  
  
  
とりあえず廊下に出た。 
  
 
うー…女の子達の視線が痛いよー…  
  
  
  
女の子達はウチをジロジロ見てきて、コソコソなんか言っている。 
  
  
  
『…で光輝、何?』 
  
ウチは小声で聞いた。 
  
  
『あっ…今日から部活始まるから、一緒に帰れんくなったちゃん…。ごめんな?』 
  
  
え…ー  
  
  
  
『…そうなんだ。わかった!じゃあ1人で帰るよ!部活がんばってね☆』  
   
   
ウチは精一杯作り笑った。   
  
  
『……なーに作り笑っとーとやー?』 
  
  
  
  
ギクッ  
  
  
何でバレたんだ‐?? 
  
  
  
  
『作り笑ってなんかないよ!』 
  
嘘。 
ウチ作り笑ってる。 
  
  
『嘘つくなっ!嘘つく奴はこーしてやるー☆(笑)』   
そー言って光輝はウチの 頬っぺたをつねった。 
  
  
  
『いだいよー…』 
(痛いよー…) 
  
  
光輝は笑ってる。 
  
  
  
光輝はなんでも 
お見通しだね…‐。  
  
  
  
  
  
  
『光輝様っ!!』
  
『?』 
  
何だ?
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