死神探偵 山崎草太
「そうですよ!!年長であるジイさんが頑張ってくれなきゃ…クククッ」
 
と忍び笑いを漏らすのは、三十路過ぎの丸メガネ、人呼んで丸さん。
 
「て、てめえ。笑うことねーじゃねーか!」
 
ジイさんの怒声にびっくりする者はない。
 
これはいつもなされている日常会話なのだ。
 
「うふふ…」
 
それらの光景を見て微笑む女性がいる。
 
「やっぱり皆さん、楽しいですね」
 
女性は俺に向かって言った。
 
「あぁ、そうだな…」
 
俺は感慨深く、それらの光景を見回した。
 
そうだ…この時まで、俺は幸せだった…はずだ。
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