死神探偵 山崎草太
俺はとにかく来た道を戻ることにした。
いうなれば、他多数の人々の流れに逆らう格好になる。
すると、またも脳内に直接人の声、今度は親父ではない、別の声が響く。
 
―それで、いいのよ…―
 
「え…?」
 
聞き慣れない女性の声だった。
だが、なにかがひっかかる。
聞いたことはないのに、なんだか懐かしい…そんな声だった。
それでも、親父同様に脳に響く声だから信用しても良さそうだ。
俺はそう思い人ごみに逆らい走る。
 
 
 
 
 
しばらく走っていると、目の前に一筋の光が…
 
―草太!あの光へ入るんだ!―
 
―もう少しよ!草太!―
 
脳内に二人の声が届く。
あの光に入れば…
俺は光へと飛び込んだ。
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