【BL】背徳の堕天使
佐久浪が喘ぐように呟いた。
「……い、…瑠唯(るい)」
「瑠唯、ね。
で、なんて呼ばれてたの?」
「……賢杜」
俺は頷いて、事も無げに賢杜に言った。
「オーケー。
じゃ、こうしよう。
俺を、賢杜の気が済むまで、瑠唯の代わりにしてよ」
「そんなこと……!」
出来るわけない、と言いかけた賢杜に、俺は言葉をかぶせた。
「その代わり。
その間、俺をここに住まわせて。
ね?ギブ&テイクってヤツ」
俺を助けると思ってさ、と続けると、賢杜はためらいながらも小さく頷いた。
そうして俺は、ここに住むことが決まった。