【BL】背徳の堕天使
その金を一瞥し、俺は首を振った。
なんとなく、男からとの二重取りになるようで気がひけた。
それに、欲しいものなんてない。
モノに執着することもなく、オンナのようにブランドをあさるわけでもない。
泊まるのに必要なものはもう持ってる。
クレカもまだ今月分の枠が残ってる。
だから俺は首を振ったのに、賢杜はそれを遠慮と受け取ったらしい。
だがもう一度、今度ははっきりと「いらない」と否定すると、賢杜はその金をテーブルに置き、リモコンをのせた。