【BL】背徳の堕天使


「あ、えっと……じゃあ、俺のベッドを使って。
俺はソファーに……」


どぎまぎしている賢杜に、俺はかんで言い含めるように言った。


「賢杜。
別にとって喰うわけじゃないんだから。
それに俺、独りで寝るのは……」


怖いんだ、と嘘をついた。


オスカーいけんじゃね?ってくらいの名演技。


賢杜は見事に騙され、共同で部屋を使うのを許してくれた。


俺は早速、ちょっとした手回り品を賢杜の部屋へ置かせてもらう。


賢杜の寝室は、見事なくらいになにもなく、セミダブルのベッドがひとつと、カラーボックスがひとつあるだけだった。


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