【BL】背徳の堕天使
どくどくと一気に吐き出した賢杜は、ぐったりと脱力して、うっすら開けた瞳は俺にあるようでいてどこか別の場所を見ているようだった。
だから俺がそっと腰に手をやったときも、賢杜は身動き一つしなかった。
力の抜けた賢杜に、ゆっくりと、だが確実に侵入していくと、またすぐに賢杜が反応を返してくる。
猛った感情が賢杜を支配する。
それに抗うようにする賢杜だったが、ますます俺の支配を深く強めるだけだった。
征服する動きに賢杜は息を荒げ、俺はますます克服の欲求を押し付けた。
淫らな息を耳元でさざめかせると、賢杜のうねりが俺の動きを締め付ける。
刹那で俺から甘い吐息がもれだし、賢杜がびくんと大きく揺れた。
同時に俺から溢れた情熱を、彼は一滴残らずその身に飲み込んだ。
力が抜けた俺たちは、全てを互いに任せ、静かに目をつむった。