剣に秘めた決意は君に






王と入れ代わりに、クローズが部屋に入ってくる。




「クローズ様…おはようございます。時間でしょうか?」



顔に布をあてた私の声が、少しくぐもって部屋に響く。




「ソラさん…ではないな。ソラ、用意はいいか?」



「はい、大丈夫です」




そう答えると、クローズははぁ、とため息をついた。



「全く情けない。先刻のことは反省しているんだ。もっと鍛えてから再戦を申し込んでもいいかな?」




いきなりな申し出に、少し戸惑いながらも頷く。





「では、行こう」





彼は背が高い。



私は165センチと、この国の女の平均身長より少し高いのだが、対してクローズは190センチはある





近くによると、見上げなければならなくて首を痛めそうだ。











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