剣に秘めた決意は君に




彼等は優しかったのだ


だって




………だってなんだ?


優しかったのか?


可愛がって、もらっていたはずだ





「いえ、何でもないですよ」


「あんたの親だから、綺麗な顔していたんだろな」




「ええ!とても!母の髪は………あれ?」




そういえば顔は……











思い出せない




彼等は優しかっただろうか?



微笑んでいただろうか?




わからない





顔さえ思い出せないのに、何故優しいとわかった?



それに顔だってはっきり覚えていたはずなのに、いざ思い出して説明しようとすると、ますます霞んで行く。




……何故?





「おい、サラ。その話しはやめよう」




ロイの緊張のはしった瞳がソラを捕らえる。









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