剣に秘めた決意は君に
さっと周りを見渡せば、さきほど動揺する気を出した三人が真剣な顔で立っていた。
「ロイ様」
「いいからやめなさい。」
「はい。」
自然と背筋の伸びるような緊迫感が部屋に広がる。
「あ、なんかすみません」
ヒマリーが頭を下げる。
上の空でいいえと応えるが、頭の中は両親のことでいっぱいだった。
まるで見つけた記憶は全て目の前で消されていくように、見えなくなっていく。
「もう時間が遅いです。国王、宿舎へ戻っても?」
クローズの言葉に、考えるのをやめる。
何か暗いものが待っているような気がして、探るのを止めたくなったのだ。
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