彼女はまるで風のようで
「ありがとう。でもなんで僕の誕生日を?」





するとフウカの顔から笑顔が消えた。





「そりゃそうだよね。変だよね。」





僕は返す言葉に困った。





「もうこの際だしハッキリ言うよ。ユウタをはじめ、ユウタの家族について色々調べてたの。」





「えっ!」





僕はその言葉がよく理解できないでいた。





「あたしはユウタに会う前から、ユウタを知ってたの。」





「じゃあ合格発表の日学校に来たのは、僕に会うため?」





フウカは黙って頷いた。





「わかった。覚悟はできてるよ。何故僕なのか教えてほしい。」





フウカはまっすぐ僕の目を見つめ、答えた。





「弟を殺した犯人が浅野三千子(あさの みちこ)だからよ。」
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