彼女はまるで風のようで

あの場所へ

次の日の昼休み、僕は母に呼び出されていた。





「話って何?」





「芝浦君から聞いたわよ。彼女ができたそうじゃない。」





芝浦の奴、余計なこと言いやがって。





「そんなこと聞くためにわざわざ呼び出したの?」





「一色さん…でしょ?」





僕は心臓が止まるかと思った。





「なんで知ってるの?」





「昨日夜電話があったのよ。遅くまで息子さんをお預かりしてすいませんって。礼儀正しい子で安心したわ。」





フウカのやつ、どういうつもりなんだ。





「ただ、学校も行かずに遊んでるような子だしねぇ。弟を亡くして頭でもおかしくなった…」





「黙れ!!この人殺し!!」





僕はそう吐き捨て、部屋を飛び出した。
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