あなたの後ろで
ピクっと利樹の目が見開かれて、それから穏やかな目に変わった。

「ん。そうか。わかった、追求してごめんな?」

「ううん。いいの。でも何でかな、泣いたらだめだって思ってるのに、ヤッパリだめだょ・・・」

「いいよ。泣けって。」

「でも、恥ずかしいじゃん」

「しかたねーな」

グィっとアタシを引き寄せた利樹はアタシの頭の後ろに手を回して、ポンポンと優しく叩いた。

「コレでバレねーから、泣けば?」

「ふぇ・・・ヒック。っぅぅぅぅぅ」

それから1時間くらい、利樹の胸でずっと泣いていた。
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