あなたの後ろで
ぎゅぅっと抱きしめられたあたし。

「離してよぉ」

ぐっと風邪のあたしが力いっぱい押しても利樹は離れてくれなかった。

「お前、勘違いしてる。俺、彼女なんてお前だけだし、お前のこと遊びだなんて思ったこともない」

「嘘だぁ。あたし見たし!可愛くて、身長おっきくて、違う学校で、あたしより、むねがあって・・・」

最後のほうは聴こえていない。多分。

「はぁ・・・?誰だよそ・・・れ!?」

なにかにひらめいたようにアタシをみる利樹。

ほらやっぱりやましいことあるんだ。

でも、なぜかクックックと笑いだす利樹。

「なに笑っての!?」

「いや、多分それ俺の妹。中3の」

はぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?

なんですかそれ!

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