あなたの後ろで

「何何？鈴奈ちゃんはドMですかぁ？」

はぁ！？あんたがSなだけじゃん！

「ちがうし！てゆうかもうかかわんないでくれる？」

「ふぅんじゃあ全然俺のこと嫌いなんだぁ」

下を向く横田利樹。

少しずつ襲いかかる罪悪感。

「いや、あの・・・嫌いとかそんなんじゃないけど」

そのときシマッタと思った。横田利樹の顔がニヤリとなったからだった。

「へぇじゃあ俺の彼女になってよ」

「はぁ！？バッカじゃない！？」

「なんでー？いいじゃん。俺、結構顔いいでしょ？」

自分で言うかぁ！？

「自分で言わないでよ。しかも、顔いいとか関係ない！」

「そ？じゃ、今日のこと、皆にバラそー。『中井さんが、僕をベッドに入れて、いやらしーことを考えてましたぁ』って」

「は！？そんなん嘘じゃん！」

「でも、初めて聞いた人はそうは思わないかもよ？」

「っ～～～～」

何もいえなかった。

「・・・・ったら、言わないでくれる？」

「ん～？聞こえなぁい」

「彼女になったら、言わないでくれる！？」

「え？いいの？」