夏海(15)~ポケットに入れてるだけの電話が勝手に電話することってあるよねー
マヒル様のカメラ
ヤツはだらしなくヨダレを垂らしながら、
あたしを壁際まで追い詰めた。
「いただきま~す♪」
毛だらけの手が、
あたしの両肩に力強くのしかかった。
「…嬉しい。」
「へ?」
「夏海も会いたかったの、あなたに。」
目の前の野獣に向け、あたしは目を潤ませた。
臭い息をなんと我慢して、
下から顔を覗き込む様に、至近距離からヤツを見つめた。
「ね、そんなにガッツかないで?」
ため息の様なカスレタ声を出しながら、
ヤツの肩に両腕を伸ばす。
「最初は、キスからでしょ?」
「…う、うん。」
トロンとした顔をした野獣が、
唇をタコみたいにして、あたしに顔を近付けてくる、
「目、ちゃんとつぶって、恥ずかしい☆」
ヤツは慌てて、
瞼を固く閉じた。
…今だ!
あたしは、
ヤツの肩に力強く、
両手をかけた。
思い切り両足で床を蹴り上げ、
坂上がりの時みたいに体を弓の様にしならせて、ヤツの頭を両モモで挟んだ。
「…?!ぐぁ?!」
目を開けたヤツは、
自分の置かれた状況に驚いたのか、
カエルみたいな声を上げた。
「…ここで会えたが百年目。
怨み晴らさせてもらうよ。」
「グギャァァ!!!」
あたしは太ももに力を入れて、ヤツの首を締め上げた。
「サヨナラ☆」
「ギャオォォェ!!」
上半身を後方に思い切り倒すと、
ヤツの体が宙にフワリと浮いて、
冷たくて固い床に顔で着地した。
ドォオオーン!!!
衝撃で部屋が数秒揺れた。
「ふぅ…、またつまらないモノを殺ってしまった。」
額の汗を拭いながら、後ろを見ると、
ヤツが微動だにせず、シャチホコのポーズのまま固まっていた。
あたしを壁際まで追い詰めた。
「いただきま~す♪」
毛だらけの手が、
あたしの両肩に力強くのしかかった。
「…嬉しい。」
「へ?」
「夏海も会いたかったの、あなたに。」
目の前の野獣に向け、あたしは目を潤ませた。
臭い息をなんと我慢して、
下から顔を覗き込む様に、至近距離からヤツを見つめた。
「ね、そんなにガッツかないで?」
ため息の様なカスレタ声を出しながら、
ヤツの肩に両腕を伸ばす。
「最初は、キスからでしょ?」
「…う、うん。」
トロンとした顔をした野獣が、
唇をタコみたいにして、あたしに顔を近付けてくる、
「目、ちゃんとつぶって、恥ずかしい☆」
ヤツは慌てて、
瞼を固く閉じた。
…今だ!
あたしは、
ヤツの肩に力強く、
両手をかけた。
思い切り両足で床を蹴り上げ、
坂上がりの時みたいに体を弓の様にしならせて、ヤツの頭を両モモで挟んだ。
「…?!ぐぁ?!」
目を開けたヤツは、
自分の置かれた状況に驚いたのか、
カエルみたいな声を上げた。
「…ここで会えたが百年目。
怨み晴らさせてもらうよ。」
「グギャァァ!!!」
あたしは太ももに力を入れて、ヤツの首を締め上げた。
「サヨナラ☆」
「ギャオォォェ!!」
上半身を後方に思い切り倒すと、
ヤツの体が宙にフワリと浮いて、
冷たくて固い床に顔で着地した。
ドォオオーン!!!
衝撃で部屋が数秒揺れた。
「ふぅ…、またつまらないモノを殺ってしまった。」
額の汗を拭いながら、後ろを見ると、
ヤツが微動だにせず、シャチホコのポーズのまま固まっていた。