フェアリーテイル~キミとオレとの約束~



ピーンポーン…




え…




『はい?どちらさまですか?』




聖宮ー!インターホン押しちゃったのーー!?



恐怖にゆがんだ顔を聖宮に向けると、聖母のごとき慈愛を込めたほほ笑みをして、




「わたくし、聖宮 雪乃と申します。賀宮 康祐様にお目通り願いたいのですけれど…」


『まぁ、聖宮のお嬢さんでしたか。どうぞ、若様は今自室にいますわ。』

「ありがとうございます。」




会話が途切れると同時に、屋敷の門が自動で開いた。



俺には地獄への門にしか見えないけど。




「さぁ、後戻りはできませんわ。いざ!」




俺は半ば聖宮に引きずられながら、屋敷に入っていくしかなかった。(家政婦さんたちにかなり不審な目で見られたのは言うまでもない。)




泣きたい。


つーか叫びたい。





誰かたすけてくれー!!!







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