フェアリーテイル~キミとオレとの約束~
ヨセフが光に包まれて、やがてその光をヨセフが吸い込んでいるように光が消えた。
『―さて、どうかの。自分の故郷を思い出したか。ヨセフ。』
「…はい。」
「で?どこ出身なの?うちの村じゃないのは確かよね?」
アンはなんとなく聞いてみた。
ヨセフは金髪に蒼の瞳。
着ている物こそ庶民風だけど、どこにでもいる村の子ではなさそうだ。
「またいつか、話すよ。」
ヨセフはアンにそう言って、寂しそうな笑顔を向けた。
『―さて、汚れなき娘よ。次はシルキーだな?』
「ええ。そのはずよ。」
『―シルキーはここから南に行けば会えるはずじゃ。急がれるとよい。もうすぐ汚れた人間がここを荒らしに来るようなのでな。』
「ねぇ、汚れってなんなの?私が汚れてなかったらどうしてヨセフの呪いを解くの?」
『―それはいずれ時が教えよう。』
ブラウニーは多幸を願うぞ。と言ってアンとヨセフを見送った。
《フェアリーテイルより抜粋》