フェアリーテイル~キミとオレとの約束~
「すいません~!もうちょい待って会長!」
「正春、これなんて読むの?」
「お前バイリンガルならもうちょい日本語読めるようになれ。『ごたぼう』って読むんだよそれ。」
「オレ正確にはバイリンガルじゃないんだけど…」
「コマケェ事は気にすんなよ。第一お前英語・ドイツ語・スペイン語が分かるなんておかしいだろ。」
それはエリックに医学書(ドイツ語のやつ!)を読まされたのとお隣りにスペイン系アメリカ人が住んでいたからなんだよっ!
アメリカ人なら英語喋ってくれりゃよかったのにあのオバサン!
そんな個人的な昔の怒りを大量の書類にぶつけて処理しまくった。
考えていた悩みも吹っ飛んでくれりゃ良かったのに、
意識の隅の方でチラチラしていたから、あまり効率はよくなかったけど。
「よ、よし!終わった!」
「こっちも完了っと!クッキー忘れるなよ翔。」
「いつ持って行きゃいいんだよ…学校じゃ即アウトだろ?」
「日曜日に俺ん家。量は…紙袋いっぱいくらい?」
「はいはい、分かりましたとも。」
「お疲れ様です。あの、わたし帰りますね。」
「「うぃーす、気ぃつけてね。」」
とりあえず、もう帰ろうかなぁ…