フェアリーテイル~キミとオレとの約束~
☆〈裕〉★



ずっと女なんて皆一緒だって思ってた。


顔だけで男を区別するし、


すぐ媚びて来るし。



留学したアメリカでもそれは同じで、


チャラチャラ適当に遊んでた。




「相川先生、お疲れ様です。大変でしょう?宮様トリオ。」


「いえ、俺にとったらかわいい生徒、ですから。それでは、お疲れ様でした。」




いや確かに散々だったんだけどね。


生徒の悪口なんて言えませんよ。


宮様トリオだし。




「相川先生。」


「香坂…お前相変わらず頭茶色いなー。」




茶髪にパーマ。


ピアスにネックレス。


着崩した制服。



『セ・ラ・ヴィ』のリーダー香坂 沙門は評判はいいが校則違反の常習犯だ。




「髪の色については先生に言われたくないですね。」


「悪かったな。それで?俺帰る途中なんだけど?」


「先生って、芹沢会長の従兄弟なんですよね?」

「そりゃまたコアな情報持ってんな。まぁ、そうだけど、血はつながってないぜ。」




香坂は俺がそう言った瞬間、


笑った。




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