エンドレスラブ
「・・・・・・」
さっきまでの、私の昔話で盛り上がっていた会議室の空気はどこへやら。
とてつもなく重苦しい空気が辺り一面に漂っていた。
それにしても…
会議室に世良修吾が入ってきた時の成美さんの表情面白かったな…。
マンガとかによく出てくる白目だった…
ギュっ!
「ーーーーっ!!!」
頬が緩んだ私の顔を見逃さなかった成美さんがパンプスのかかとで私の足を踏んだ。
いたい…
こんなスパルタ編集者がこの世にいるなんて…!
足の痛さこらえる涙を、向い合わせに座っている世良修吾が勘違いした。
「泣くほどバレるのがイヤだったんですか?」
そう成美さんに尋ねた。
「…当たり前よ、彼女はペンネームと年齢以外は世間非公開というナゾに包まれた感じを売りにしているもの。」
え…そうだったの?
私の生活を守る為じゃなくて?
突然のカミングアウトに私の首はどんどんうな垂れる…。