エンドレスラブ
そんな私はお構いなしに、
冷静になった柏木さんは世良修吾に向って続ける。
「交渉しましょう。」
「交渉?どうして?」
「だって…タダで秘密にしてくれるほど、あなたは優しい人には見えない。」
え…そんな、
トイレを案内してくれたんだもん、
私にはとっても優しい人に見えたけど…。
「…へえ…。面白いこと言いますね。」
でも世良修吾は否定も肯定もせずに意味深げに口の端をつり上げた。
さっきの王子様スマイルではない…。
「じゃあ…交換条件、こちらから出していいですか?」
「・・・!」
世良修吾は成美さんの方ではなく
私を見て、そう言った。
急に見つめられた私の心臓は一気に跳ね上がる。
びっくりした…っ