エンドレスラブ



廊下に出た私は、いつ世良修吾からの交換条件が出るのかとビクビクしている。


仕事に関わる条件じゃなかったら一体どんな条件を彼は出してくるのだろう。



「まさかあのwakanaが橘監督の姪っ子さんだったとはね…
受賞おめでとう。」


「え…あ、ありがとうございます。
実は今回の映画の監督が克哉兄さんだということはさっき初めて知ったんです。」


「え?!まじかよ!」


そう言って、フッと見せた笑顔。

ヤバい…その笑顔…

どんどん胸がいっぱいになってくる。


いつのまにか和やかな空気が私たちの間に流れていた。


なんだ…やっぱりイイ人じゃん。


そう確信した時には私の頬はゆるゆるになっていた。



「あのそれで、交換条件ってなんですか?」


とても柔らかい雰囲気の中で、自然と世良修吾にそれを尋ねた。



一瞬で、その空気がぶち壊されるとも知らずに。





「ああ、そうだった。俺と付き合えよ。」


「ハイ、わかりました!









・・・・・・・・・は?」





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