男前な彼女

もう止まらない





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--プルルルルル♪




携帯が鳴ったのは、あたしが布団を被って泣いていたときだった。


こんなときに誰だ、と思いつつ、


おもむろに携帯に手をのばす。



ディスプレイに表示されていた名前は……







【上牧大和】







こいつは…


まったく、すごいタイミングで電話をかけてくるな……



一瞬、無視をしようかとも考えたが、あたしは何故かそれをせず、


素直に電話に出た。







「もしもし……」



『もしもし?』



「何?」



『いや……ん?お前…泣いてんのか?』



「え……?」





な、なんでバレた!?



――分からない…



勘なのか、声から判断したのか……


どちらにしても、『もしもし』と『何』しか発していないのに、泣いているというのが分かるなんて……



つくづく、恐ろしいやつだ。




そんなあたしをよそに、

上牧は少し黙った後「ちょっと、待ってろ!」と言って電話をきった。





ちょっと、待ってろって…何?



上牧は一体、何をするつもりなんだ……?












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