男前な彼女



「でも、そこまでいくとコントだよね…」



「コントにするつもりはないんだけどねぇ……」





--ドカッ



--バサバサ




肩に鈍い痛みが走り、何かが落ちる音がした。



どうやら、あたしは誰かと肩があたり、その人の荷物を落としてしまったようだ。




「あ、ごめん!」


「あっ…ぁ…ごめんなさいぃ!」




…え……?




あたしは落ちたプリントのようなものを拾う手を止め、顔を上げた。



ぶつかったのは男の子だった。



プリントをせかせかと拾い集めている。






初めて見る人…



顔はかっこいい気がするけど…


なんだか自信なさげな表情をしてる…




しかもさっきの謝り方。


謝るのは別にいいけど、そんなに怯えたような声で謝らなくても…









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