男前な彼女
「おい、お前ら」
「あ、高槻……」
あたしは男子たちに話しかけた。
3対1じゃ、さすがに浦河がかわいそうかなぁ…と、思ったから。
「もうやめときなって。浦河も困ってんじゃん」
「なんだよー。そいつ高槻の知り合い?なんでかばうわけ?」
「かばうとかじゃなくて、正しい事してるのは確実に浦河の方。お前らが悪いんだから、止めるのは当然」
3人は顔を見合わせる。
「わ、わかったよー。じゃ、俺ら帰るわ」
「おう、じゃーねー」
あの3人は顔見知りだった。
男子の知り合いが多いと、こういうときに楽でいい。
「た、高槻さん!!」
「ん?」
振り返ると浦河がこっちを見て、目をきらきらさせていた。
「す、すごいです!尊敬します!」
「は、はぁ……」