男前な彼女
そんな、あたしたちのやりとりを見て、南が笑ってる。
「あんたら、面白すぎ!」
いや、あたしは真剣だから!
本気で嫌がってるから!
「っていうか、何であんたそんなにあたしに寄ってくるわけ?」
あたしの中で気になっていることNo.1の質問を上牧に投げ掛けた。
あたしはしっかりと右手の人差し指で上牧を指差しながら言った。
しかし、上牧はさほど驚いた顔もせず、はっきりと……
「お前は俺のライバルだから!!」
…と、断言した。
そんな上牧を前にして、しっかりと伸ばしていたはずの人差し指が、簡単におれた。
…………
また、訳の分からんことを言い出した……。
しかも、やたらテンション高いし……。
あたし、こういうタイプの男子って苦手なんだよなぁ……
南は笑ってるし……。
どーなるんだ、あたしの人生……
あたしの人生に、大きな障害が現れた気がする。
そんな予感に、あたしは苦笑いをするしかなかった。