男前な彼女
どうして『大丈夫』なんて言葉が言えるのかどうかなんてわからない。
根拠、なんてものもない。
でも、大丈夫な気がしたんだ……
いや、大丈夫だと信じたいのかもしれない。
だって、上牧があんなことしたのも、あたしが好きだからでしょう?
あたしのことが好きだから、浦河に抱きつかれたことを知って、怒ったんだよね?
なら、大丈夫。
上牧があたしのことを好きで、あたしも上牧のことを好きなら、関係が崩れるなんて、ありえない。
ありえないの。
あたしは、
そう信じてる。
詩織と真剣に喋ったのは初めてかもしれない。
あたしたちはその後もお茶を飲みながら話した。
話を終えて、詩織が帰るころには、あたしも詩織も笑顔に戻っていた。
窓から見える夕日が綺麗だった――