男前な彼女
このままなんて…嫌だから。
あたしは上牧が好きだから。
でも、やっぱり上牧は……振り向かない。
「あんたは、あたしで遊んでるの?好きでもなんでもないの?」
それじゃあ、なんで…
「『俺と付き合え』なんて…言ったの…?」
あのときは、強がってたけど、あたしきっと喜んでたんだ。
キスされたとき、何してんだこいつ、って思ってたけど…
本当は嬉しかったんだ。
ハマってたのは、あたしの方だった――
上牧は、あたしと浦河の関係を誤解してるのかもしれない。
もしかしたら、あたしのことを嫌いになったかもしれない。
でも……それでも……
「それでも……あたしはあんたのこと好きだから!!」
この気持ちは、止まらない。