男前な彼女

差しのべられた手






高槻さんの元に、ヒーローが現れた。







「咲夜!!」









余裕のなさそうな顔をして、走ってくる上牧君。







なんだよその顔……







君ほどの男がそんな顔をするのか?


高槻さんのために?










本当は知ってた。






上牧君が遊びなんかじゃなくて、本気で高槻さんを気に入ってること。







…けど、上牧がいる限り、高槻さんを俺のものにすることはできない。














――邪魔。












君は邪魔なんだよ。








上牧君。













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