男前な彼女
「じゃ、この流れに乗ってキスしよ」
「嫌だ。風邪がうつるだろ」
「えー。俺のだったらいいみたいなのないの?」
「嫌だよ。普通に」
「ひでぇ……」
上牧のこんな顔、初めて見たかも。
頬が熱でちょっと赤くなってて…
いつもより子供っぽい…
「顔赤いな。なんか飲む?……って、ここお前の家だから、何があるかとか分かんないけど」
「あー……水でいいよ。咲夜の口移しで頼む」
「バカ」
あたしは食器棚から出したコップに氷を入れて、水を入れ始める。
「あ、そうだ」