男前な彼女
「はぁ……」
お客さんが減り、少し暇ができたので、あたしはため息をついていた。
慣れない仕事をするのは、結構…しんどい。
「あれあれ?もうため息?」
「……笹岡さん……」
振り返ると笹岡さんがニコニコしながら立っていた。
「南が羨ましいですよ……」
「ははは。よく働くよね、南ちゃん。っていうか、楽しんでるよね、あれは」
笹岡さんがうんうんと頷きながら南を見ている。
「咲夜ちゃん!」
そこに、水渡さんが慌てた様子で走ってきた。
「なんか変な人が咲夜ちゃんの方をじっと見てるんだけど!」
「変な人……?」