男前な彼女
君と一緒に
山に登るのなんて、何年ぶりだろう……
相当久しぶりな気がする。
――というか、登ろうなんて思わないよね……
朝陽兄ちゃんは何故、今日山に登ろうと思ったんだろう…?
何か意味があるのかな?
……にしても、山登りはキツイ。
登り始めて40分。
あたしとお母さんはもうバテている。
朝陽兄ちゃんと海兄ちゃんはぴんぴんしてるけど……
「あと…どれくらい…登るのー?」
「10分もあれば頂上だろ」
――普通に言うなー!
こっちはハァハァ言ってる、っていうのに。
足が重い……
息がきれる……
この時季の山には雪が積もっていて、登りにくい。
なんでクリスマスに登山なんか……
「お、頂上が見えてきたよ」
海兄ちゃんの言葉に顔をあげた。