男前な彼女




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「はっ!!」



「お。起きた?」








――車の……中……?




どうやらあたしは、山からの帰り道に車の中で眠ってしまっていたようだ。



窓の外は真っ暗。






――……え?



真っ暗?









「ぎゃーーーーー!!」



「どどど、どうした?」



朝陽兄ちゃんが反応する。






「……なんでもない」



「嘘つけ」








上牧との約束……



いくらなんでも、遅すぎる!





――早く行かなければ!!








「よし、着いたぞ」




朝陽兄ちゃんは庭にゆっくりと車を止める。




――言わないと!



『上牧のところに行ってくる』って!










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