男前な彼女
第2章【恋が動き出す】
棚からぼた餅
「へぇ~、それで咲夜ちゃんが助けてくれたんだぁ」
にっこり微笑む橘さん。
そう。
今あたしは橘さんの家にいる。
何故かって?
あれは…3時間ぐらい前のことだった……
◆◇◆◇◆
「もしかして…橘 詩織さん?」
「……そうですけどぉ?」
やっぱり。
あの笑顔。
橘さんに似ていると思ってた。
人を包み込むような笑顔。
兄弟は似るもんなんだねぇ……
「えぇ!?あなたがそうなのぉ?」
南がすごく驚いた顔をしている。
「探す前にみつかっちゃったね~。つまんないの~」
こら、そんな子供みたいに頬を膨らませないの、南。