男前な彼女
顔が熱くなった。
初めて聞く上牧の正直な気持ちに、ちょっと動揺した。
本当に…?
――本当に、そんなこと思ってくれてたの…?
そう思いながらドアの前で硬直していたら、朝陽兄ちゃんに声をかけられた。
心臓が飛び出すかと思った。
――朝陽兄ちゃん、気付いてたんだ……
--ガチャ
あたしはゆっくりとドアを開けた。
一番最初に目に飛び込んできたのは、やっぱり上牧。
――わっ、わわ……
上牧はあたしに聞かれたのが余程 恥ずかしかったのか、顔を真っ赤にしていた。