男前な彼女
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その夜、上牧から電話がかかってきた。
『お前、どこから聞いてたんだよ』
「……最初から」
上牧は小声で「くそぉ……」と言っている。
聞かれたのが、よほど恥ずかしいらしい。
『俺、朝陽さんに相当 嫌われてるよなぁ……』
「……そうでもないんじゃない?」
本当に嫌いだったら、多分あたしが望んでも一緒にいさせてくれないと思う。
だから……
「別に、本当に嫌いな訳じゃないと思うけど…」
『そうかなぁ……』
上牧は、朝陽兄ちゃんには弱い。
それは、朝陽兄ちゃんが上牧には厳しいからなんだろうけど…。