男前な彼女
『でも、これで1月2日は一緒にいられるな』
「うん」
『っていうか、朝陽さんが認めてくれなくても、俺は無理矢理にでも咲夜をさらってただろうけど』
「……は?」
『これが結構、本気だったりして』
「今の発言、朝陽兄ちゃんが聞いてなくてよかった…」
今日は、あたしも上牧も素直。
朝陽兄ちゃんの魔法かもしれない。
お互いの気持ちを知るきっかけになったかも……
『1月2日、何する?やっぱ、襲ってほしい?』
「そ、そんなわけあるかっ!!」
『たーのしみにしてろよー。ふふふ…』
怪しい笑い声を残し、上牧は電話を切った。
上牧の一言が、あたしの心音を乱す。
――調子狂う……
あたしは頭を掻きながら、携帯をベットに投げた。