男前な彼女
「じゃ、兄として咲夜ちゃんにお礼をするべきかな?」
橘さんは頬杖をついてこっちを見ている。
「はいはーい!橘さんが、1日咲夜と遊んであげればいいとおもいまーす!」
ちょ!南!!
なんという発言を!!
というか、なんでそうなる!
別にお礼なんて!
でも『1日遊ぶ』って…
それってつまり…デート…だよね?
それはそれで嬉しいけど…
橘さんがそんなことしてくれるわけ……
「お!それは名案だね!それでいいかな?咲夜ちゃん」
えええええぇ!
そんな…あっさり…
それとも橘さんって、天然なのかな?
「はい!いいです!よろしくお願いします!」
橘さんとデート出来るのに断るわけがないじゃないですか!
「じゃ、決まりだね。」
やったーーー★
思わぬ嬉しい出来事に、あたしはこの時、初めて神様を信じてもいいと思った。