男前な彼女
南がこんなになってるなんて…
南にもなにかあったのかな?
「大和、どこにいるんだろ……」
あたしがそう呟いた瞬間、南の目の色が変わった。
「咲夜。家だよ!」
「え…?」
「上牧君、きっと家にいるんだよ!」
「……。だから、家にはいなかったって…」
「そうじゃなくて!実家!」
「…あ……」
そうか……!
実家!!
そんなこと、思いつきもしなかったが、あのマンションにいないなら、その可能性も充分ありえる。
「でも、あたし大和の実家知らない……」
「先生に聞いてみたら?」
「でも、そんなこと教えてくれるのかなぁ…?」
「だ・か・ら☆こう言えばいいのよ!」
――嫌な予感……
南はいつもの怪しい笑みを浮かべた。