男前な彼女
「どうしても…ダメですか?」
あたしはおもいっきり目を潤ませ、切なげな表情を意識した。
「高槻さん…」
お願いだから、落ちてくれ!!
「高槻さんっ!!いくらでも教えてあげるわよ!」
どうやら効果があったようだ。
心なしか、先生の頬が少し赤い気もするが……
何はともあれ、あたしはなんとか大和の実家の住所をゲットした。
「で、行くの?その住所に」
教室に帰ると、南と一緒に詩織もいた。
「勿論!じゃないと、先生に聞いた意味ないじゃん」
「えぇ…大丈夫なのかなぁ…?」
詩織はどうやら状況が分かっている模様。
南が話したんだな。
「咲夜。私もついていくから」
「私もついていくよぉ!」
「二人とも……」
南と詩織はどちらも『ついていく』と言ってくれた……