男前な彼女
草むらから草むらへと周りを警戒しながら移動する。
――緊張が半端ないな…
さっきから心臓がうるさい。
額から汗が出てる。
正直、怖い。
本当ならこんなこと、今すぐにでもやめたい。
でも、あたしにはやめられない理由がある。
だから、頑張るしかない。
しばらくして、裏口のようなドアが見つかった。
あそこからなら家の中に入れる!
あたしはすぐにドアに近寄って、ドアノブに手をかけた。
このドアの先には、何があるんだろう……
もし、誰かいたら?
その時は……
えぇーいっ!
あたってくだけろだ!!
あたしはそーっとドアを開けた。