男前な彼女
辺りを見回すと、ベッドがあったり勉強机があったり…
どうやら大和の部屋らしい。
…にしても広い。
本当にこどもの部屋?
うちのリビングにあたしの部屋を足したぐらいある。
本当にお金持ちなのだ、ということが一目で分かった。
「お前、何しに来たんだ…?」
あたしが辺りを見回している間に、大和はじりじりとあたしに近寄って来ていた。
あっという間に背中が壁にくっつく。
――どうして…?
目の前にいるのは大和のはずなのに……
何か違う…
「また、襲われに来たのか?」
壁に手をついて、怪しい笑みを浮かべる。
そして、反対側の手であたしの顎を掴む。
「…っ!やめろっ!そんなんじゃない!!」
あたしは、大和の手をおもいっきり振り払った。
大和は顔色一つ変えない。