男前な彼女
咲夜は、上牧君のお父さんに連れていかれてしまった。
咲夜が連れていかれた後、上牧君のお父さんも何も言わず出ていった。
上牧君と隠れている私しかいない部屋には、虚しさだけが残った。
上牧君がベッドに座った音がする。
「いつまで隠れてるつもりなんだ?」
--ドキッ
――私のことだよね…?
バ、バレてたの…?
結構うまく入ったと思ったのに……
「早く出てこいよ」
私が観念してカーテンから出ようとした、その時だった。
「……あら、バレてたんですね」
――え……?