男前な彼女
待ってて
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カーテンから漏れる光で目を覚ます。
ゆっくりと体を起こすと、昨日より頭がすっきりしていることに気が付いた。
問題は、まだ解決しているわけじゃないけれど、
“頑張ろう”という前向きな気持ちだけで今日を過ごせる気がした。
『咲夜らしくないよ』
そうだ。
すぐにへこたれるなんて、あたしらしくなかった。
やっぱり、どこかで諦めていたのかもしれない。
だから、隼人さんのことが好きかも、なんて…
逃げてただけだ。
今度はもう逃げない。
どんなに避けられたって追いかけてやるから…
大和は迷惑だって、言うかな?
でも……
――止められないんだよ。
自分でもよく分かんないけど、
抑えきれなくて。
もうお前がなんと言おうと、
――逃がさないから……
あたしは、そう誓った。