男前な彼女




詩織が帰った10分後。



海兄ちゃんと朝陽兄ちゃんが来た。





「お、やってるね!」



軽く手をあげる、海兄ちゃん。



……朝陽兄ちゃんはというと…




「かっこいいぞーーーー!咲夜ーーーー!俺の旦那様になってくださーい!!」



目をキラキラさせている。







…………。





なんで、あたしの周りは変なのばっかりなんだ……



言ってること変だし…。




「こら、兄さん。そんなに騒いだら周りに迷惑。……咲夜、俺たちもう帰るね」



その方がいいだろう。



これ以上ここにいたら、何をしだすか分からない……





海兄ちゃんは朝陽兄ちゃんをずるずると引っ張りながら帰っていった。





「咲夜ぁーー!また来るからなーーーー!」





…いや、もう来なくていいから……



あれじゃあ、どっちが兄さんか分からないな……




あたしは、出そうになったため息を、なんとか抑え、仕事に戻った。









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