男前な彼女
★大和目線★
執事喫茶を閉めた後、俺は店に来た客の人数を報告しに高槻のクラスに向かった。
こんだけの人数だったら勝っただろ…
いや、でも高槻のクラスの方も結構並んでたし…
うーむ……五分五分かなぁ…
俺は高槻のクラスのドアに手をかけた。
「おーい、高槻ー!お前のクラスの客の人数どうだったー?」
しかし、辺りを見回したが高槻の姿はなかった。
かわりに諏訪が呆然として立っていた。
「おい、諏訪?」
俺の方を見た諏訪にいつもの元気はなく、俺は何かあったんだと確信した。
「諏訪…どうした?」
「……咲夜が……」
「高槻?そういえば、いないな。どこにいったんだ?」
「……おくじょ…う…に…」
「屋上?なんで屋上なんだ?」
「……そっちの方に走って行ったから…多分…」
「………」
震えてる。
悲しそうな顔で、肩を震わせている。
――急がなきゃいけない。
何故だか、そう思った。
俺は屋上に向かおうと、走り出した。